電源ユニット – デスクトップパソコンの選び方

電源ユニットの選び方

電源ユニットは、各 PC パーツに電力を供給する PC パーツで、デスクトップパソコンの心臓部です。もし、電源ユニットが十分な電力を供給できないと、パソコンは起動できません。起動したとしても、起動中に消費電力が大きくなって供給電力が足りなくなると、勝手にシャットダウン、もしくは再起動してしまいます。

このような事が起きないように、どのデスクトップパソコンにも十分な電力を供給できる電源ユニットが搭載されています。メーカー側は動作試験を実施し、電力供給に問題がないか確認をしていると思われますが、もし確認せずに電力供給に問題があるようなデスクトップパソコンを販売しているメーカーがあれば、かなり問題があると言えます。

また、常に十分な電力を供給できても、無駄に発生してしまう電力や発熱量、騒音レベルは電源ユニットによって異なります。不足する事なく電力を供給できれば十分であれば、電源ユニットについて気にせずに選んで問題ありませんが、これらも重視して選ぶなら、電源ユニット選びは重要になってきます。

ただし、どのデスクトップパソコンでも電源ユニット選びが重要にはなりません。消費電力が大きいほど、無駄に発生する電力や発熱量、騒音レベルの大きさが問題になってきますので、特に重要になってくるのが消費電力が大きい高性能 CPU やビデオカードが搭載されているタワー型を選ぶ場合です。

また、タワー型は拡張性が最も高く、購入後に PC パーツの交換や増設をして、消費電力が大きくなりそうなら、容量に余裕を持たせて電源ユニットを選ぶ必要があります。

スリムタワー型やキューブ型では、消費電力が大きい高性能ビデオカードの搭載は困難ですが、高性能 CPU なら搭載可能ですので、高性能 CPU 搭載モデルを選ぶなら、電源ユニットを重要視したいですが、タワー型よりは電源ユニットにこだわって選ぶ必要性は低いです。

コンパクト型や一体型では、消費電力が大きくなるような PC パーツを搭載ができず消費電力が小さいため、電源ユニットにこだわって選ぶ必要性は低いです。また、電源ユニットではなく AC アダプターが搭載されるモデルが多いです。AC アダプターは無駄に発生する電力や発熱量が小さく、騒音レベルは非常に小さいため、電源ユニットより良いくらいですので、AC アダプター搭載モデルを選んでも問題ありません。

タワー型
高性能 CPU、ビデオカード搭載モデル選択時は、電源ユニットにこだわって選ぶ方が良い
スリムタワー型
高性能 CPU 搭載モデル選択時は、電源ユニットにこだわって選ぶ方が良い
キューブ型
高性能 CPU 搭載モデル選択時は、電源ユニットにこだわって選ぶ方が良い
コンパクト型
電源ユニットについて気にせず選んで問題ない
一体型
電源ユニットについて気にせず選んで問題ない

電源容量の選び方

電源容量は、電源ユニットが供給できる電力の最大の大きさです。デスクトップパソコンの最大消費電力が電源容量を超えなければ問題ありませんが、PC パーツの交換や増設をして最大消費電力が多少大きくなっても問題ないようにし、さらに経年劣化による電源容量の減少を考慮し、電源容量には余裕を持たせて選ぶ方が良いです。

そのため、電源容量の 70% が最大消費電力となるよう選ぶのがおすすめです。電源ユニットは、負荷率が 50% 付近の時に変換効率が最も高くなり、無駄に発生する消費電力と発熱量を抑えられますが、電源容量の 70% が最大消費電力となるよう選べば、平均消費電力が電源容量の半分くらいに近づくため、丁度良くなります。

望ましい電源容量を選ぶためには、最大消費電力を見積もる必要がありますが、以下のように見積もると良いです。かなり大まかな見積もり方になりますが、最大消費電力が電源容量をギリギリ超えないよう選ぶ訳ではありませんので、大雑把で問題ありません。

CPU
最大消費電力 = 仕様に記載されている TDP ×1.5
メインメモリー
最大消費電力 = 5W×搭載されている数
マザーボード
最大消費電力 = 50W
ストレージ
最大消費電力 = 20W×搭載されている数
光学ドライブ
最大消費電力 = 25W×搭載されている数
ビデオカード
最大消費電力 = 仕様記載、もしくは公称されている最大消費電力×搭載されている数

CPU とビデオカードは、製品によって最大消費電力が大きく異なりますので、仕様を見て最大消費電力を見積もります。他の PC パーツは、製品の違いによる最大消費電力の差は小さいため、比較的最大消費電力が大きい製品を基にした最大消費電力で見積もります。

ファン等、他にも電力を消費する PC パーツはありますが、最大消費電力は小さく、見積もりに入れた各 PC パーツが全て同時に最大消費電力で動作する事はまずない事も考慮し、無視して問題ありません。

CPU の TDP は、各メーカーのウェブサイトで調べられますが、製品名と TDP を検索キーワードにして検索エンジンで調べても良いです。

ビデオカードの最大消費電力は、ほぼ GPU の最大消費電力と同じです。NVIDiA 社のウェブサイトでは最大消費電力として消費電力が記載されていますが、AMD 社のウェブサイトでは記載されていませんので、製品名と消費電力を検索キーワードにして検索エンジンで調べると良いです。

ここで、例として以下のような仕様のデスクトップパソコンの電源容量の目安を計算してみます。

CPU
搭載されている製品 インテル Core i7-4790K(TDP 88W)
最大消費電力 = 88W×1.5 = 132W
メインメモリー
搭載されている数2
最大消費電力 = 5W×2 = 10W
マザーボード
最大消費電力 = 50W
ストレージ
搭載されている数2
最大消費電力 = 20W×2 = 40W
光学ドライブ
搭載されている数1
最大消費電力 = 25W×1 = 25W
ビデオカード
搭載されている製品 NVIDIA GeForce GTX780(250W)
搭載されている数1
最大消費電力 = 250W×1 = 250W

全体の最大消費電力 = 132W + 10W + 50W + 40W + 25W + 250W = 507W
電源容量の目安 507÷0.7≒724W

計算結果から大体 700W の電源容量が望ましい事がわかります。550W でも正常に動作するでしょうが、余裕がありませんので最低でも 600W は欲しいです。

さらに電源容量に余裕を持たせて選ぶ場合は、最大消費電力の2倍程度までに止めておくのがおすすめです。電源ユニットは負荷率が低いと変換効率が悪くなるためであり、最大消費電力の割りに大きすぎる電源容量を選ぶのは良くありません。ただし、後に PC パーツの交換や増設をして最大消費電力が大幅に大きくなるなら、話は別です。

80PLUS ランクの選び方

80PLUS 認証の電源ユニットには、80PLUS ランクが付けられており、ランクに応じた高い変換効率を達成しています。変換効率が高いほど、無駄に消費される電力、発熱量を抑えられ、その結果として温度上昇による経年劣化を抑えられ、冷却ファンの回転数の減少により騒音レベルの低下にもつながります。

以下は、各 80PLUS ランクごとの変換効率です。下に行くほどランクが高くなります。また、左から負荷率 20%、50%、100% 時の変換効率を記載しています。

80PLUS スタンダード
変換効率 80% 80% 80%(負荷率 20% 50% 100%)
80PLUS ブロンズ
変換効率 82% 85% 82%
80PLUS シルバー
変換効率 85% 88% 85%
80PLUS ゴールド
変換効率 87% 90% 87%
80PLUS プラチナ
変換効率 90% 92% 89%

ランクが高いほど価格が高くなるため、予算との兼ね合いが必要です。変換効率と価格のバランスが取れているのは、80PLUS ブロンズか 80PLUS シルバーであり、選びやすいのでおすすめです。

高い変換効率を重視するなら、80PLUS ゴールドや 80PLUS プラチナが望ましいですが、価格が高くなってくるため、十分な予算が必要となります。

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